やがて「断捨離」という言葉をよくきくようになりましたが、きっとカレン・キングストンさんの著書と同じようなことが書いてあるのだろうと想像して、ずっと読まずにきました。が、図書館の棚で『断捨離 私らしい生き方のすすめ 』という本をみかけたときは、やっぱり一度読んでみようかという気になり、借りて読んでみました。
「断捨離」の提唱者、やましたひでこ氏の監修のもと、心理療法家である川端のぶこ氏が書いたこの本には、これでもかというくらい細やかな、モノと人とのこころの関係が描かれていました。そして部屋が、さらには家が自分らしい心地よい空間になるための、モノの取捨選択法と心構えというか、「健全な」思考法のヒントや適用例が書いてあって、とても新鮮な読み心地。自分のものづきあいと、その背後にある思考を点検してみたら面白いかも、という気になりました。
同時に、この著者の一冊目の断捨離本もすぐに読んでみたくなり、Amazonで探してみたところ、中古本を43円で発見。断捨離本が「断捨離」されたのかも、とちょっとせつないような気持ちになりながら『モノを捨てればうまくいく 断捨離のすすめ』というこの本を購入して読んでみました。
この一冊目の断捨離本は、「断捨離」概論と、体験記がメイン。そしてこの本も監修は、クラターコンサルタントのやましたひでこ氏。
断捨離を実践する、つまり「モノとの関係を問い直す」ことで、不思議といろいろなことが起こります。とのやましたひでこ氏の言葉どおり、川端のぶこ女氏の体験は、トンネルをぬけた後のような、すっきりキラキラしあわせ感がいっぱいでした。
今の自分にとっての、不要・不適・不快を、意識した時、そこから新陳代謝がはじまります。不要、不適、不快を、意識して意図的に取り除いた時、「つまり」が解消されてなにもかもが流れを取り戻すのです。
家の中には光と風が流れ込み、空気が変わります。
片づかない悩みの種だったモノたちが味方へと変わり、執着は愛着となって、わずらわしい日常が「ごきげん」へと変化します。(p.9)
いっぽう、そのすっきり感を読書で疑似体験したわたしはというと、自分のおなかの調子の悪さに敏感になり、食べ物や飲み物に気をつけるようになりました。そしてここ10年ほど、押し入れからだしっぱなしにしてあった大きなトランク(収納や簡易テーブルとして使っていた)と自分の関係を問い直し、それを押し入れに収納。
トランクを捨てたわけではないのですが、旅と自分の関係についてしばし向き合って、今現在なりの結論、つまりは「長期の海外滞在の予定なし」を確認することになり、なんだかものすごくすっきりしました。もちろん部屋もぐっとひろくなり、風通しも改善。掃除もしやすくなりました。
わたしが今住む家は築100年と、古い家。先祖代々な古いものとも一緒に暮らしていますが、新陳代謝できる部分はすこしずつすこしずつ快適に整えていけたらな、という以前からの想いを、この2冊の断捨離本はこまやかに支えてくれそうです。
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