2012年7月27日金曜日

ドイツ、脱原発宣言の背景。



東日本大震災の後まもなく、ドイツが脱原発宣言をしたのは記憶に新しいところ。上の動画は、映画『第4の革命』の監督、カール・A・フェヒナー氏に、ドイツのエネルギー事情についてインタビューしたものです。

エネルギーというと、技術的なこと、経済的なことが気になるのは、たぶんわたしだけではないと思いますが、まず大事なのは人々の気持ちと行動であって、技術的、経済的変化はそれに付随して起こるんだろうな、と感じさせてくれるお話でした。

特に心に残ったのは、ドイツの脱原発宣言の背景には、ドイツ人の自尊心、自立心の高まりについての歴史があったという説明(インタビューのはじめの部分)。もともと、ドイツは「デモ」をして国に反発するお国柄ではなかったそうですが、70年代には民主主義が若者を中心に広まり、80年代には、アメリカがドイツからモスクワへ核ミサイルを発射しようとしたのを「デモ」で止めたそう。

90年代には、グリーンムーブメントが起こり、エコロジー意識が高まるなか、1990年には電力買い取り法、2000年には再生可能エネルギー法と、脱原発&エネルギーシフトの土台ともいえる法律が定められます。その結果、2001年には全体の2.9%だった再生可能エネルギーによる発電が、現在ではなんと20%と、当初の予想をはるかに超える結果に。

ドイツ脱原発宣言の背景にあるのは、国民たちが自分の気持ちを表現し、政治がそれを受け止める、そんな信頼関係というか、コミュニティの一員であることの自覚のようなものなのかもしれません。

関連リンク
関口知宏ホームページ
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第4の革命 - エネルギー・デモクラシー|100%再生可能エネルギーシフトは可能!ドイツを変えたドキュメンタリー映画

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